Skip to main content
須利耶王説話 (スリヤオウセツワ)
547のジャータカ
410

須利耶王説話 (スリヤオウセツワ)

Buddha24 AISattakanipāta
音声で聴く
遠い昔、ガンジス川のほとりに栄えるカシー国に、須利耶王(スリヤオウ)と称される菩薩が王として生まれました。王は清廉潔白で、常に真実を語り、嘘偽りを口にすることはありませんでした。その誠実さは国中に知れ渡り、国民は王を深く敬愛していました。カシー国は豊穣で平和な国として、永く繁栄を続けていました。 ある日、須利耶王は重い病に倒れました。病状は日増しに悪化し、王宮の医師たちも為す術がありませんでした。臣下たちは皆、王の身を案じ、深い悲しみに沈みました。国民もまた、国を支える王の不在を嘆き、絶望の淵にいました。 そんな中、一人の修行者が王宮に現れました。その修行者は、世俗の煩悩から離れ、深い瞑想と智慧を身につけた人物として知られていました。修行者は王の病状を聞き、王に会いたいと願い出ました。 王は病床にありながらも、修行者の訪れを喜んで迎えました。修行者は王の傍らに座り、静かに語りかけました。「王よ、あなたの病は、あなたの心に潜むある種の執着から生じているのかもしれません。真実とは、時に最も単純な言葉の中に隠されているものです。もしあなたが、これまでの人生で語った全ての真実を思い出し、それを声に出して語ることができれば、あなたの病は癒えるでしょう。」 須利耶王は修行者の言葉に深く感銘を受けました。王は、これまでの人生で一度も嘘をついたことがないという自らの生涯を振り返りました。そして、王は力を振り絞り、これまで自分が語った全ての真実を、静かに、しかし力強く語り始めました。王が語る一つ一つの言葉は、純粋で曇りのない光のように輝いていました。 王が真実を語り終えた時、不思議なことが起こりました。王の顔色に血の気が差し、病の苦しみは和らいでいきました。王はゆっくりと身を起こし、修行者に感謝の意を表しました。王の病は、真実を語ることによって癒えたのです。この出来事は、カシー国中に広まり、人々は王の偉大な誠実さと、真実の持つ力に改めて驚嘆しました。以来、須利耶王はますます徳を積み、国は一層平和で豊かな国となりました。 この物語は、菩薩が過去世において、いかに真実を重んじ、その力によって国を治め、人々を幸福に導いたかを示すものです。

— In-Article Ad —

💡教訓

真の幸福は、外的な財産や権力にあるのではなく、自己の内面を磨き、慈悲、智慧、忍耐といった徳を育むことによって得られる。

修行した波羅蜜: 5つの徳(布施、戒律、出家、智慧、精進)特に智慧の徳(知識と知恵の追求)と精進の徳(修行への努力)

— Ad Space (728x90) —

おすすめのジャータカ物語

大猿のジャータカ
418Aṭṭhakanipāta

大猿のジャータカ

昔々、インドの広大な森の奥深くに、一匹の偉大な猿がいました。その猿は「マハーカピ王」、すなわち「王様猿」と呼ばれ、猿たちの群れの長でした。彼は非常に賢く、優れており、猿たちから深く慕われていました。あ...

💡 傲慢さは破滅の元であり、謙虚さと他者への配慮こそが、真の幸福と繁栄をもたらす。

クルンガマジャータカ
278Tikanipāta

クルンガマジャータカ

遠い昔、遥か彼方の古代王国に、「クルンガマ」という名の美しい都がありました。その都は、十種の王の徳(十善戒)を心に満たし、民を公正に治める「クルンガマ王」によって統治されていました。王は、慈悲深く、賢...

💡 真の愛は、困難に立ち向かう強さと、他者の痛みを理解する慈悲を生み出す。また、真の強さとは、力ではなく、賢明さと忍耐、そして慈悲にある。

大いなる夢の物語
102Ekanipāta

大いなる夢の物語

昔々、バラナシの都にブラフマダッタ王が治めていた頃、菩薩は偉大な王として生まれ変わりました。ある夜、王は不思議な夢を見ました。それは、王宮の庭園にそびえ立つ巨大なバナナの木が、一夜にして枯れ果て、その...

💡 勤勉と他者への分かち合いは、大きな功徳をもたらし、より良い世界での生まれ変わりにつながります。

名利に執着しない王の物語
34Ekanipāta

名利に執着しない王の物語

名利に執着しない王の物語 遠い昔、バラモン教が栄え、人々が敬虔な祈りを捧げていた時代のこと。カシー国の王都バラナシには、賢明にして慈悲深い王が治めていた。王の名はバルナヴァ。彼は日夜、民の幸福を願い...

💡 サンバヴァー・ジャーダカは、慈悲をもって他者を助け、知恵をもって問題を解決することの重要性を教えてくれます。それは、自分自身と他者の両方に良い結果をもたらします。たとえ私たちの能力が限られていても、団結と知恵を賢く使えば、大きな困難を克服することができます。

烏骨鶏(うこつけい)の物語(ものがたり)
14Ekanipāta

烏骨鶏(うこつけい)の物語(ものがたり)

烏骨鶏(うこつけい)の物語(ものがたり) 遠い昔、インドのガンジス川のほとりに、美しく豊かな国がありました。その国には、賢く慈悲深い王様がおられました。王様は、民を大切にし、公正な裁きを下し、国は平...

💡 吝嗇は苦しみをもたらし、分かち合いは繁栄をもたらす。

阿提陀迦達磨・ジャータカ(阿提陀迦達磨物語)
22Ekanipāta

阿提陀迦達磨・ジャータカ(阿提陀迦達磨物語)

阿提陀迦達磨・ジャータカ(阿提陀迦達磨物語) 遠い昔、ガンジス川のほとりに広がる栄華な都市、羅閲城(ラージャガハ)に、一人の賢明な王子が住んでいました。彼の名は、阿提陀迦達磨(アティタガナ)。王子は...

💡 傲慢さは命を危険にさらす。謙虚さを忘れ、他人を敬わないならば、破滅を招くだろう。

— Multiplex Ad —

このウェブサイトでは、体験の向上、トラフィックの分析、関連広告の表示のためにCookieを使用しています。 プライバシーポリシー